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呉市中央地区の空き店舗をめぐる「呉空き店舗めぐり」。
「空き店舗めぐり」は、2018年10月・2019年9月に廿日市市で行った「廿日市空き家・空き店舗めぐり」に続き、3回目の開催です。今回は廿日市市を飛び出し、呉市へ。2020年2月7日から始まるリノベーションスクール@呉のプレイベントとして、2019年10月26日に開催されました。
空き店舗をめぐりながら、すでに創業している先輩のお話を聞いたり、「この空き店舗でお店を作るとしたら?」をコンセプトに建築士から建築費用や店舗施工のプランの作り方などのレクチャーを受けたりすることで、呉市で起業するリアルなイメージを持ってもらうことを目的に行われた企画です。
「呉空き店舗めぐり」募集案内 呉市主催:呉空き店舗めぐり2019年は廿日市市でも開催しました 【レポート】廿日市空き店舗めぐり(2019年) |
こちらが当日のスケジュール
13:00 | 呉市役所正面玄関集合 |
13:10 | 空き店舗活用事例見学① 先輩創業者の話を聞こう「botanico 西川 奈央子さん」 |
13:30 | 空き店舗見学(3店舗) |
14:15 | 空き店舗見学&レクチャー「この空き店舗にお店を作るとしたら?」 中原建設株会社 中原 佑介さんの 仮想店舗プランをもとに実際の空き店舗を使って施工に関わる費用の講義 |
14:45 | 空き店舗見学(2店舗) |
15:30 | 空き店舗事例見学② 先輩創業者の話を聞こう「CITYLIGHTS下野 隆司さん」 勃興アパート・台湾料理 斑比 |
16:00 | ツアー終了 |
集合は、呉市役所正面玄関。新原 芳明市長も駆けつけてくださり、挨拶のあと「呉空き店舗めぐり」がスタートしました。
最初に向かったのは、市役所のお隣、徒歩1分の場所に2019年7月移転オープンしたドライフラワー専門店「botanico」。
とってもおしゃれな店内で、代表の西川 奈央子さんにインタビュー。
聞き手は、前回、廿日市でもツアーナビゲータ―を務めてくれた松ノ木 愛弓さん。FMはつかいちのパーソナリティでもあり、呉の旅行会社で添乗員のお仕事もされているんです。
四国出身で、ご主人の地元である呉でお店を開いた西川さん。前店舗の大家さんと、とても仲良しになり、呉のまちが大好きになったとか。そこから事業を拡大するため、現在の場所に2019年7月新店舗をオープンされました。
移転を決意した時は、西日本豪雨災害があり、大変な時期でしたが「やるしかない!」と勇気をふり絞ったそう。建築デザインを担当したFATHOMの中本尋之さんと、何度も何度も話し合いを重ね、作り上げた新店舗。西川さんのこだわりが詰まっています。
ママ起業家として、仕事と家事・子育てを両立する秘訣もお聞きしました。お店では、こども向けのワークショップも開かれ、たくさんのママたちやこどもたちが集まる場所になっているようです。
ドライフラワー専門店 botanico
〒737-0051 広島県呉市中央3丁目12-15 |
いよいよ、空き店舗物件に向かいます。 松ノ木さんのナビゲートで、みなさん大移動。
1店舗目は、元居酒屋さんだった物件。
物件情報や物件ヒストリーを聞きながら、熱心に見学されているみなさん。
この物件を仲介されている、有限会社カワジリの川尻 武男代表。40年以上不動産業を営みながら、呉のまちを見守り続けてきたおひとりです。
(有)カワジリ
〒737-0046 広島県呉市中通2丁目4-19 川尻ビル2階 |
つづいての物件は、元医院。
受付がそのまま残っているこの物件。このかわいいガラスに、参加者のみなさん、くぎ付けになっていました。
元医院を後にして向かったのは、同じ通りにある、元呉服屋さんの物件。
続いては、レクチャー会場になった物件。ここは、元くだもの屋さんでした。講師は、中原建設株式会社 中原佑介さん。
中原さんの仮想店舗プランは、「この空き店舗レモネード専門店を作るとしたら?」でした。
お店に改装するには、どんな工事が必要になるのか、その工事にどのくらいの費用が必要なのか、図面や見積書、設計模型を見ながら学びました。
実際に現地調査をし、測量をして図面を作成。それをもとに算出した見積書なので、かなりリアルな数字です。これから創業する方にとってイメージしやすい講義となりました。
中原建設株式会社
〒737-2603 広島県呉市川尻町西1丁目2-42 |
休憩には、レモネード専門店のプランにちなんで、とびしま柑橘工房のレモネードベースを使ったレモネードをご用意。
れんがどおり商店街を歩きながら、次の物件へ向かいます。ここは昔、映画館があった場所でした。まちの歴史にも触れながら、進みます。
この物件は、元化粧品屋さん。商店街のアーケードの中にあります。
商店街を抜け、次に向かったのは、元ワインバーの物件。ここはおしゃれな内装がほぼ残っていて、居抜きとして使えそうです。
たくさんの方が、同時に内見するという新たな試みでしたが、「やってみましょう!」と快く引き受けて下さった株式会社アクセスの松木 泰樹社長も現地で合流。物件の説明を受けながら、参加者同士で「これいいね」と、話が弾むのもこのツアーの魅力です。
株式会社アクセス
〒737-0051 広島県呉市中央4丁目3-10-109 |
ツアー最後は、勃興アパート。ここは、セレクトショップ 「シティライツ」のオーナーでもあり、NPO法人SYLの理事長でもある下野 隆司さんが、2018年呉市起業家プロジェクトに参加し、呉市を起業家があふれる街に!賑わいをつくるチャレンジ拠点を!と短期でレンタルできるチャレンジショップとして開いたもの。下野さんは、「シティライツ」を10年前に開業。オーナーとして、中通2丁目を見守り続けてきました。この10年間で、下野さんの視点は、お店からエリアへと広く変化していきます。
そんな中、シティライツが入居している、築70年の集合店舗ビルが取り壊され、駐車場になることに。「駐車場になるくらいなら、この場所を、呉を盛り上げられる拠点にしたい!」と決意し、ビルを購入したそう。
事業を展開しながら、いろいろなプロジェクトに取り組んできた経験から、起業する時のポイントや、事業の進め方、また苦労した点なども、わかりやすく伝えてくださいました。
勃興アパート
台湾料理 斑比(バンビ)
NPO法人SYL |
最後に…呉市商工振興課の久保さんから、2月7日から始まるリノベーションスクール@呉を皮切りに、今後、呉市の中央地区でリノベーションまちづくりを進めてくことや、来てくれ店舗公募事業・起業家支援プロジェクトなど、創業をバックアップする呉市の取り組みについてお話がありました。
その後、アンケートを記入して終了。
「何かをしたい!」と考えるとき、その想いをスタートラインに乗せること、つまり、0を1にすることが、とても難しいと感じていた参加者も多かったようです。先輩創業者の経験に基づくアドバイスや、「この呉で一緒にやろう!」というメッセージが、これから呉で起業しようと考えている参加者にとって、未来をイメージしやすくなり、チャレンジする人が増えていくことを、期待しながらレポートを締めくくりたいと思います。
Text:山根 麻里 photo:益 直矢 (呉市秘書広報課)・山根 麻里 Edit:藤井 ちえ
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